インデックス投資初心者のためのファンド選択講座

インデックス投資のポイントは信託報酬


インデックス投資のファンド選びのポイントはずばり信託報酬です。信託報酬とは、投資信託を管理・運用してもらうための経費として、投資信託を保有している間はずっと投資家が支払い続ける費用のことです。ただし、別途支払うのではなく、信託財産の中から「純資産総額に対して何%」といった形で毎日差し引かれます。

投資信託の種類によって信託報酬は異なりますが、年0.5~2.0%程度が一般的です。一般的に特定の指数への連動を目指すインデックスファンドのほうが、ファンドマネージャーの手腕が問われるアクティブファンドより信託報酬が低い傾向があります。
投資家が負担する費用には、保有中にかかる信託報酬の他、購入時にかかる販売手数料や解約時にかかる信託財産留保額等があります。

インデックス投資は数年~数十年単位の運用スタイルであるため、運用中にかかるコストの安さは成果に直結しています。そのため、インデックス投資をするための優良なインデックスファンド選びのポイントは信託報酬が安いことなのです。

インデックスファンドとはなにか


インデックスファンドは、日経平均株価(日経225)やTOPIX(東証株価指数)など市場全体の動きを表す代表的な指数(インデックス)に連動した投資成果を目指す投資信託です。投資信託とは、投資家から集めたお金を一つの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品です。

インデックスファンドは、日経平均株価やTOPIXといった経済指数の動きに連動して運用するように設計されているため、投資の値動きがわかりやすいのが特徴です。また、インデックスファンドに投資することで、そのインデックスを構成する銘柄群に分散投資することになり、値下がりのリスクを低く抑える効果が期待できます。

そして、インデックスファンドは一般的に運用会社に払う運用コスト(信託報酬など)が低く設定されており、長期投資にも適しています。

インデックスファンド選びの第一基準は信託報酬


インデックスファンドはTOPIX(東証株価指数)や日経平均株価などの各種指数に連動した運用を目指すため、銘柄によって大きく成績が変わるものではありません。では、何がポイントかというとそれが運用にかかるコストなのです。インデックスファンドのどれを選ぶべきかはずばり信託報酬で決まってしまいます。つまり、コストが安いものを選ぶべきというのがシンプルな結論になります。

インデックス投資を始める人が増えてきた中で、運用会社間のコスト競争が激化し、各社の企業努力が進められたことで、次第にコストが下がってきました。日本におけるインデックス投資の黎明期、2002年ごろのインデックスファンドは信託報酬が年率1%以上のものしかない時代もありました。しかし、現時点で先進国株式クラスで最安ゾーンの「〈購入・換金手数料なし〉ニッセイ外国株式インデックスファンド」は年率0.11%と、コスト水準は実に1割程度に低減されています。

なお、新興国や先進国などの資産クラス別でわずかな信託報酬の差(新興国資産はわずかに高い)がありますが、それはほとんど微々たるものなのであまり気にしなくても良いでしょう。

インデックスファンドと実質コスト


前章で解説したように、インデックス投資のためのファンド選びは正直言って信託報酬の安さだけで選んでも問題はないと言えますが、さらに細かくポイントを見て選ぶときはインデックスファンドの「実質コスト」の面も見ていきます。

実質コストとは、インデックスファンドを保有している間に信託報酬以外にかかる「その他費用(手数料)」を合算したコストです。「その他費用」の内約は、有価証券の売買にかかる手数料や、外国証券にかかる管理費用(カストディーフィー)、監査報酬などで、これらの内約は、交付目論見書に載っています。申し込み時の信託報酬が低くても、実質コストが高いファンドは要チェックです。

インデックスファンドとインデックス差


また優良インデックスファンドを選ぶ際には、インデックス(指数)との差も要チェックです。インデックスファンドは「ベンチマークであるインデックスに連動した投資運用をすること」を目的とした商品です。ですから、インデックスとの差がプラス過ぎだったりマイナス過ぎだったりというファンドは、たとえリターンが良くても注意が必要だと言えるでしょう。

インデックスとの差の具体的な見方は、報告書などに記載されている運用成績の曲線グラフがが、ベンチマークであるインデックス(日経平均株価やTOPIXなどの経済指数)とどれくらい乖離している(ズレているか)を見ることです。インデックスファンドの目標はできるだけ決めたインデックスと同じ値動きを目指すことですから、運用成績の曲線が上(プラス)にいき過ぎても、下(マイナス)にいきすぎてもよくありません。理想の形はインデックスと運用成績がぴったりと重なっていることです。

インデックスファンド選びは信託報酬だけでも良い


インデックスファンド選びのポイントを信託報酬、実質コスト、インデックスとの差と複数に分けて解説してきました。これで、だいぶインデックファンドの選び方は身についたのではないでしょうか?それぞれで大事なポイントはありますが、もし迷ってしまった場合は、信託報酬だけで選んでも大丈夫です。

インデックファンドで事前に定まっている確実な数字は信託報酬のみです。それ以外は、決算が行われてから「運用報告書」で事後的にわかる不確実なものです。運用報告書が出る時期はファンドによって違うので、一律で比較するのは困難です。ですから、信託報酬だけで選んでも問題はないと言えます。

長期投資が前提になるインデックス投資では、信託報酬は特に重要なファクターになります。信託報酬が高い場合、毎年の運用成績を押し下げてしまうので、できるだけ信託報酬が安いインデックスファンドを選びましょう。