インデックス投資を始める前に
インデックス投資を始める前に、ひとつ知っておいて欲しいことがあります。それは、インデックス投資といわゆる個別株投資の違いです。
インデックス投資と個別株投資は、やること、投資先、リスクマネジメントもすべてが大きく違います。
ここで両者の違いを比べて知ることで、よりインデックス投資を理解してもらえれば、今後のインデックス投資の継続にも大きな役割を果たすことと思います。
インデックス投資と個別株投資の違いとは何でしょうか。
そのキーワードは「投資にかかる手間」「リスクマネジメント」「投資する期間」です。
それでは、インデックス投資と個別株投資についてそれぞれ違いを解説していきましょう。
個別株投資とは
個別株投資とは、一般的に皆さんが「株式投資」として認識している投資です。
例えば、トヨタの株を株価が安い時にタイミングよく購入し、買った時より株価が上がった時に株を売ることで差額を利益として稼ぎます。
このように「特定の会社の株を安く買って高く売って利益を得る」これが一般的な株式投資です。
そして自分で個別に会社を選んで投資していくことから、「個別株投資」とも呼ばれます。
個別株投資はうまくいけば短期間(数日~数か月)で大きな利益が得られますが、言うは易く行うは難し。儲けるのはそう簡単ではありません。
日々の株価の上下動ををうまく見ながら、適切なタイミングを見極めて売買するには、毎日の情報収集と分析が欠かせません。
これは、普段は普通に会社員として働く人には非常に困難となります。
仕事の合間を縫って、持っている株の株価を(時にはトイレの中で)スマホでチェックして、常に株価をチェックする必要があります。
同時に、会社の将来性や現在の成績についても決算書などで読み解いて、株価がどうなるか分析する必要があります。
そうして株価の動きをグラフで分析したり、ネットや本で決算情報を見て分析することを「テクニカル分析」や「ファンダメンタルズ分析」と言います。
しかし、「テクニカル分析」や「ファンダメンタルズ分析」はプロでも難しく、分析手法は星の数ほどあります。
そうして毎日膨大な時間とエネルギーを使い、同時に投資のセンスも個別株投資には問われます。
そうまでしても、株価がほんのわずかな原因で上下動し、市場で暴落が起これば一気にあおりを受けて損失は大きく出ます。
毎日株価をチェックし、動向を分析し、会社に勤めながら適切なタイミングで株を売買する。これは日中は会社で働いたり、家事で忙しい主婦にとってとても困難な事です。
それゆえ、株でコンスタントに利益を出し続けることは、一般投資家にとって非常にハードルが高いのです。
これが一般的な「株式投資」「個別株投資」です。
インデックス投資とは
それでは、インデックス投資とはどんな投資でしょうか?
インデックス投資は一言で言えば、投資信託と呼ばれる金融商品(インデックスファンド)を毎月定期的に積み立てていき、世界中の株式や債券に分散投資をしていく投資手法です。
インデックス投資は個別株ではなく、世界中の市場そのものに投資することで投資先を分散させ、投資リスクを抑えます。
インデックス投資のいいところは、投資信託と呼ばれる商品を利用することで、投資運用の一切をファンドマネージャーと呼ばれる人に任せることができることです。
つまり、わたしたち投資家が毎日スマホで株価をチェックしたり、経済情報を分析したりする必要はないのです。
これは普段、会社員として忙しく働く一般投資家にとってはとてもありがたいことです。
さらにインデックス投資は、投資先を市場そのものとするため、長期的な運用ができれば市場経済の成長の大きな恩恵を受けることができる投資法です。
インデックス投資に向いた人、向いてない人
以上、インデックス投資と個別株投資の違いについて書いてきました。
最後に、個別株投資とインデックス投資の違いを比較したうえで、インデックス投資に向いている人と向いていない人とを分けてみたいと思います。
インデックス投資に向いていない人としては、
・今すぐに大きな利益が欲しい、大きく当てたい
・お金を儲けたい
・すぐに結果が見える投資をしたい
・投資をしたい特定の銘柄・企業がある
上記のことに当てはまるのであれば、あまりインデックス投資は向かないと思います。
なぜならインデックス投資は短期的に利益を得るものではなく、長期的に資産を形成していく投資法だからです。
今度はインデックス投資に向いている人を挙げてみましょう。
・10年後、20年後、30年後のための資産形成をしたい
・老後資金が作れるかどうか不安である
・投資を始めたいけど、投資のためのたくさんの時間を作れない
・将来のためにお金を増やしていきたい
・投資を始めたいけど、難しそうで手が出せない
今大きなお金はないけど、少しずつ時間をかけて投資して資産を殖やしていきたい。
こんな人は、インデックス投資に向いている人と言えます。
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